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【センサとは?】ロボットの感覚器官を担うセンサについて紹介

2021.06.15

自動化のために導入する産業用ロボットは決められた単純作業を繰り返し行うのが得意です。ただ、更なる作業の自動化と効率化を進めるためには、ロボット自体が判断できるために視覚や力覚といった自律性向上が必要です。そのなかでセンサーとそのソフトウェアの役割はより重要になっています。

センサとは?

センサの定義

センサは、ロボットやAGV、スマートフォンやドローンなどで重要な役割を担っています。

センサ(senser)は「日本工業規格」「JIS-Z8103-2000」では以下のように定義されています。

測定量によって直接に影響を受ける、計器又は測定装置の連鎖の素子。
備考:検出器と同じ意味に用いることがある。
【参考】JIS 規格
センサ(Sensor)とは、ある対象の情報を収集し、機械が取り扱うことのできる信号に置き換える素子や装置の事をいいます。
人間は視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚などによって得た情報に基づいて行動しますが、機械も同様にセンサから得た情報を基に、制御や処理を行います。

センサが収集し、置き換える信号(物理量)には、温度、光、色、圧力、磁気、速度、加速度 などさまざまなものがあります。これらは、半導体の物質変化を利用するものですが、そのほかにも、酵素や微生物などの生体物質を用いるバイオセンサなどもあります。

私たちの日常生活の至るところでセンサは活躍しています。

例えば、部屋の中にあるエアコンには温度や湿度を計測する温度・湿度センサーが搭載されています。スマートフォンでは、現在地を確認するGPSや傾きや動きを検知する加速度センサや、距離を測る距離センサやカメラなどが搭載されています。玄関のインターフォンにはイメージセンサや音センサ、夜に自動点灯する外灯は光センサで検知しています。

次にロボット関連のセンサの種類について紹介していきます。

エンコーダ

回転角や直性変位を符号化(encode)するセンサです。回転を検出するものはロータリーエンコーダ、直線の変位を検出するものはリニアエンコーダと呼ばれます。

ロータリーエンコーダは、等間隔のスリットが開けられた円板が入っており、円板の片方で光を発し、もう一方で通過する光の点滅を検出し、測定することにより軸の回転角度や回転数、回転速度を測定しています。サーボモータなどに多く使われています。

温度センサと湿度センサ

温度センサは、温度を計測するためのセンサで、湿度センサは雰囲気中の水分割合を検出するセンサです。
安全の枠内で稼動していることを保証するために、多くのロボットで、周囲の環境ならびにモーターやメインのAIマザーボードなどのロボット部品の温度と、場合によっては湿度の測定が必要です。これはロボットにとって特に重要です。なぜなら、モーターに重い負荷がかかっている状態だと、電力を多く消費し、熱を持つ可能性があるからです。

正確な温度監視によりモーターを保護する一方、温度測定の精度が上がれば、安全マージンの制限に達するまではモーターを強く駆動させることができます。それに加えて、他のほとんどのセ
ンサは温度に対する感受性が高く、熱補償の恩恵を受けます。温度を把握することで、他のセンサの温度ドリフトを補正し、より正確に測定を行うことができます。

赤道付近にある工場や熱帯気候の地域では、電子システムの保護と予知保全のために温度センサと湿度センサを使って露点温度を予測できます。

ビジョンセンサ

ビジョンセンサはカメラ(ビジョン)でワークの位置を検出し、産業用ロボットの動きを補正するシステムです。
高さが同じで平面に整列された対象物に対して位置と傾きを検出し、ロボット動作の補正を行います。使用例としてはコンベヤからの金属加工部品のピッキングや検出などがあります。
一方、物流倉庫など高さが異なる対象物のピッキングを行う際には3Dビジョンセンサを使用することもあります。

こちらは三次元位置(縦、横、高さおよび傾き)を計測することでバラ積みピッキングなど、乱雑に積まれたワークを上から順にアームで取り出すことができます。従来行っていたように動作に対してスクリプト(コード)を書き込んでいくという作業ではなく、山積みになった部品を撮影して3D CADとマッチングさせることで自動的に動作が生成されるため、作業員による準備は非常に簡単で短時間となります。

関連記事:コンベアトラッキング、ビジョントラッキングとは?

力覚センサ

力覚センサは通常、手首部分とジグの間に取り付けられ、力やモーメントを検出するセンサです。
力覚信号のフィードバックによる組立作業制御に広く使われており、高い精度で精密部品の精密嵌合や研磨、鋳物のバリ取りといった力加減が必要な作業を自動化します。

力覚センサの検出原理は”ひずみ検出”に基づいています。手首部分に数本のはりや板ばねによってひずみやすい構造の部分を作っておき、そこに6組から8組ほどのひずみゲージを張ります。受ける力を検出し、人の手のような微細な力加減を再現することで人の手でないとできなかった作業の自動化を実現します。
関連記事:ロボットに人のような感覚を【力覚センサの活用】

超音波センサ

発信から受信までの「時間」を計測することで対象物までの距離を検知するセンサです。
距離の測定手法としてよく使われるTOF(Time of flight)は、飛行時間という意味で、発したものが対象物に反射して返ってくるまでの時間を計測する手法。代表的なものは、光と超音波です。センサヘッドから超音波を発信し、対象物から反射してくる超音波を再度センサヘッドで受信する。

LiDAR(Light Detection and Ranging:ライダ)

対象物までの距離を計測したり対象物の性質を特定する、光センサ技術のことです。
走査しながらレーザ光を対象物に照射し、その散乱や反射光を観測している。測定過程においてもToFが利用されています。(ToF:Time of Flight)はやぶさの距離計測にもLiDARが使われており、その着陸の精度は1mと高精度です。その他、自動車やスマホにも使用されています。

まとめ

産業用ロボットの市場の拡大や工場の自動化、AI・IoT分野の進化などの傾向を踏まえると、それに伴ってロボットセンサの需要も伸びると予想できます。

具体的な理由は次のとおりです。

  • ・FA化のための産業用ロボットの需要が増えるから
  • ・IoT分野や自動車分野などのセンサ市場も成長すると予想が出ているから
  • ・マシンビジョンシステムでのセンシング技術にセンサは必要不可欠だから
  • ・音声認識や顔認識のためのセンサ需要が増えると推測されるから

さらに今後は、さまざまなセンサの性能を融合したマルチセンサの開発や、センサの省力化・小型化などが課題になるはずです。

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