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【まとめ解説】産業用ロボットの分類、種類、構造について

2021.05.28

ロボットの定義
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「NEDOロボット白書2014」(2014年3月)では、
ロボットは「センサー、知能・制御系、駆動系の3つの要素技術を有する、知能化した機械システム」と定義。
ロボットの分類

ロボットとは「人の代わりに作業をしてくれる機械・装置」のことと広く認識できますが、ロボットは大きく分けると「産業用ロボット」と「サービスロボット」の2種類に分けられます。
産業の自動化に使うものが「産業用ロボット」、日常生活の支援などに使うものが「サービスロボット」と呼ばれています。
産業用ロボットの分類

ロボットの先端には、物を掴むためのハンドや、作業に使う道具などが装着できます。3次元空間内では空間上の任意の位置に運ぶため、3つ以上の関節が必要になります。各関節をどのように配置するかによって産業用ロボットの種類が分類されます。

軸の構成が(直動‐直動‐直動)の直角座標ロボット
軸の構成が(回転‐直動‐直動)の円筒座標ロボット
軸の構成が(回転‐回転‐直動)の極座標ロボット
軸の構成が(回転‐回転‐回転)の多関節ロボット

「産業ロボット」は、それぞれ得意な作業が異なります。 作業内容に適した種類のロボットを選定する必要があります。

直角座標ロボット(直交座標型)

位置決め時、3つの関節に直動関節を用いる形式で、このタイプは位置決めの3軸を動かしても先端の姿勢が変わりません。スライドする軸を組み合わせたシンプルな構造で複雑な動作はできませんが、精度が高く扱いやすいロボットです。けれども作業領域のわりに設置面積が大きくなるのが欠点です。複数のロボットと組み合わせて使われることが多く工場では製品搬送などに使われる事が多いです。

直角座標ロボットには2つのタイプがあり床に直置きするタイプのスタンド形とアームが上から吊り下げられるタイプのガントリ形があります。

円筒座標ロボット

ベースに一番近い関節に回転関節を持ち、それに続いて2つの直動関節を持つ形式です。直角座標ロボットより広い作業領域がとれるようになります。

極座標ロボット

ベースから、回転・回転・直動 と関節を配置した形式で、直角座標や円筒座標より、更に広い作業領域が確保できるが、アーム先端の姿勢が変化するので制御が複雑になります。このタイプは、産業用ロボットが普及され始めた初期に活躍しましたが、現在ではほとんど使われなくなりました。

多関節ロボット(垂直多関節型)

全ての関節を回転で構成した産業用ロボットの形式です。現在もっとも活用されている産業用ロボットで 人間の腕に近い構造を持っているので関節を肩関節・肘関節と呼んだり、関節間の部分を上腕・前腕と呼んだりすることもあります。4つの形式の中で設置面積のわりに一番大きな作業領域がとれます。 汎用性が非常に高く、搬送から溶接や塗装、組立まで幅広 い工程に導入されています。

スカラロボット(水平多関節型)

水平の動きに特化したロボットです。水平多関節ロボットとも呼ばれ、3つの回転動作と1つの上下動作が基本になるロボットです。 電機分野における組立工程(部品の押し込み作業など)に 幅広く採用されています。

パラレルリンクロボット

パラレルメカニズム(並列なリンクを介して1点の動きを制御す る方法)を使った産業用ロボット。ゲンコツロボットとも言います。先端にはワークを吸いつけて搬送する搬送するための吸着ユニットなどが取り付けられます。可搬重量は少ないですが、高速動作が得意。 ベルトコンベアーの上などに取り付けられ、流れてくる製品を高 速でピック&プレースに活用されています。

双腕型ロボット

ロボットの胴体があり、そこに文字通り腕(アーム)が二本伸びています。それぞれの腕に役割を持たせ、自動動作を実施します。双腕ロボットの利点は「両手で箱を持つ」など、2つのアームを利用してより複雑な作業を実施することが可能な点です。

関連記事:【用途別に紹介】産業用ロボットにできること

産業用ロボットの構造

産業用ロボットの構造は人間と同じ

産業用ロボットはロボットアームで構成され、ジョイントとリンクの組み合わせが基本的な構造になります。人間の体で言えば、肘や肩など自由に曲がる関節部分がジョイント、その間を繋ぐ骨の部分がリンクに相当します。

産業用ロボットは何軸で構成されているの︖

例えば、複雑な動きが可能な垂直多関節ロボットの場合、一般的に6つの関節(6軸、自由度6)で構成されています。人間の場合に置き換えると、以下のようになります。

ロボットの軸数

人間に置き換えた場合

ロボットを動かすにはどのような要素が必要︖

ロボットを構成する要素は大きく分けて3 つあります。

1. メカ(構造、機構、駆動部品、センサー保持部など)
2. 電子回路( 駆動回路、センサー回路、マイコン、コンピュータ回路)
3. ソフトウェア( 制御、情報処理、判断等)

メカ要素について詳しくします。産業用ロボットのメカ要素で特に重要なのは、アクチュエータ(関節)、減速機、センサー、非常用ブレーキ、伝達機構の5つになります。

ロボットの要素

ロボットの要素
アクチュエータ
目的
アームを上下・左右移動、回転させるため。ロボットの関節部分に内蔵。
使われる製品
・サーボモータ
・サーボモータ+減速機+エンコーダ +非常用ブレーキの一体形
・ステッピングモータ
関連記事:適切な駆動装置(アクチュエーター)の選定について
減速機
目的
ロボットを動かすための力を得るため。モータ単体では力が足りな いため、減速機と組み合わせて大きな力を得る。
使われる製品

・サイクロイド減速機
・波動歯車装置
・遊星歯車装置

センサー
目的
回転軸の位置や速度を検出するエンコーダ、温度、圧力、トルク、加速度などを必要に応じて検出するため。
使われる製品

・エンコーダ
・圧力センサー
・加速度センサー
・トルクセンサー
(歪ゲージ/静電容量/光学)

非常用ブレーキ
目的
停電や電源が切れた場合に、ロボットの動きを瞬時に停止するため。
使われる製品

・無励磁作動形ブレーキ

伝達機構
目的
減速機の出力を先端部に伝達するため。
使われる製品

・ベルト/タイミングベルト
・ギアー(歯車)
・カップリング(ノーバックラッシ)
・ETPブッシュ(ハイドロ方式)

関連記事:“把持したり、吸着したり”ロボットハンド/エンドエフェクタとは?

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